瓢箪


はじめまして。弁護士の野村篤志です。
京都の夏の風物詩である祇園祭も終わり、暑さも本番を迎える今日この頃。
皆様は、どのようにして暑さを凌いでいらっしゃいますか。

京都では、戸外に御簾をかけている風景をよく目にしますが、昨今ではエコ意識の高まりからか、朝顔やゴーヤーなどのグリーンカーテンによる日よけも見かけます。
そんな中私が思い出すのは、瓢箪です。
古くは日本書紀にも登場する昔から親しまれてきた植物です。
その実は作物の種入れなどに用いられ、蒔いた種から必ず芽が出るといわれることから、縁起物として珍重され御守りなどにされてきました。
あの秀吉も馬印に用いていたことは有名な話ですよね。
秀吉は武功により信長から金の瓢箪を馬印とすることを許され、「1勝ごとに1つ加え、千と成さん」と大いに気勢を吐いたそうです。
ちなみに、名古屋には、千成と言われる瓢箪の焼き印を付けた美味しいどら焼きがあります。
また、蔓が伸びて鈴なりに実がなることから家運、財運隆盛として玄関や床の間の飾り物に重宝されています。
よく商店などに飾ってありますよね。入った客やお金を吸い込んで逃がさないなどという話しを聞きます。
さらに、瓢箪六つで「むびょうたん」とも言われて、無病(六瓢)息災として伝えられています。
「無病」とは、病気にかかっていないこと。
「息災」とは、仏の力で災害、病気など災いを除くこと。

このように瓢箪に込めた願いは古今東西様々ですが、皆様の日々が息災でありますように。

野村  篤志(2017年8月4日記)


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