酒見会
皆様はじめまして。弁護士の高山明伸と申します。
先日、酒見会の新年会に参加してきました。
酒見会というのは、故酒見哲郎先生の門下とそこから派生した弁護士の会で、私は酒見先生の孫弟子にあたります。
この新年会は新人会員歓迎会も兼ねており、私を含めた数人の新人会員は壇上で自己紹介をすることになっていました。
今年は大先輩の先生が新人会員として加入し、その先生が初めに自己紹介をすることになりました。長年弁護士をやってきた先生の自己紹介はキレキレで、会場は笑いにつつまれました。
こうした自己紹介では、おもしろいことを言ってなんぼという風潮があるのです。
自分の番を待ちながらその様子を見ていた私は、「これはいつもと同じ自己紹介ではダメだ」という気持ちになり、自分の番になるや否や、いつもの自己紹介ネタを封印すると宣言してしまいました。
宣言をしてから数秒間、私の頭の中では、「これを話そうかな。」という案を浮かべては、「いや、この話ではダメだ。」とその案を没にするという作業が数回繰り返されました。結局、アドリブでおもしろいことを話すというのは難しく、何を言っているのかが自分でもよくわからないことを言うだけ言い、私の自己紹介は終わってしまいました。
自己紹介を終え、悔しさをにじませながらも会を楽しんでいると、数人の先輩方から励ましの言葉をもらいました。「酒見会の先輩方は何て暖かい方々なんだろう。」、そのような気持ちで胸がいっぱいになりました。
酒見会の新年会は毎年恒例の行事です。もし来年、私のように失敗する人がいたならば、誰よりも早く励ましに行きたいと思います。
高山 明伸(2019年2月18日記)