KES活動とは何でしょうか

 KESとは、京都発祥の環境マネジメントシステムの一つです。よく知られたISO14001規格などと同様に、事業活動にあたって環境への負荷を管理・低減するための仕組みのことです。

 京都弁護士会では、以前より公害対策・環境保全委員会を中心に、地球環境の保全や地球温暖化防止のための法施策の提言などに積極的に取り組んできましたが、2006年7月、まず自らの足元から、環境負荷の少ない弁護士会活動を実践しようと、次のような環境宣言を行いました。

京都弁護士会・環境宣言


第1 基本理念

1 京都弁護士会は、地球環境の保全が人類共通の最重要課題の一つであることを認識し、全会をもって、持続可能な社会に向けて、環境負荷の少ない弁護士会づくりに取り組みます。
2 京都弁護士会は、環境問題について、啓発、意見表明、研修等さまざまな活動を通じ、市民の方々とともに考え、よりよい地球環境づくりのため実践を行います。

第2 方針

 京都弁護士会は、人権擁護活動、法律相談業務、研修業務、市民向け窓口業務等、全ての活動の環境影響を低減するために次の方針に基づき、環境マネジメント活動を推進して地球環境との調和を目指します。

1 当会の活動に関わる環境影響を常に認識し、環境汚染の予防並びに環境保護を推進するとともに、環境マネジメント活動の継続的改善を図ります。
2 当会の活動に関わる環境関連の法的及びその他の要求事項を順守します。
3 当会の活動に関わる環境影響のうち、以下の項目を環境管理重点テーマとして取り組みます。
(1)環境問題に関する提言・提案活動ないし啓発活動
(2)省エネルギーの徹底
(3)ごみの減量
(4)本会所属会員事務所や他会へのKES普及活動
4 ひとりひとりが環境負荷低減活動を積極的に実践できるように、この環境宣言を全会員・職員に周知徹底するとともに、弁護士会の広報誌、ホームページその他の広報手段を通じ、多くの人に伝えます。

上記の方針達成のために、目標を設定し、定期的に見直し、環境マネジメントシステムを推進します。

制定日 2006年(平成18年)7月31日
最終改定日 2018年(平成30年)10月1日

京都弁護士会

 環境宣言をした内容の品質を維持するため、京都弁護士会は、2006年12月に厳しい審査を経て「KESステップ1」の認証を取得し、現在に至っています。弁護士会によるKESの取得は、京都弁護士会に始まり、その後、日本弁護士連合会、第二東京弁護士会にも広がりました。
 KES環境機構によると、KESは日本全国の中小企業や団体に広がり、3000件を超える登録事業者数となっています(2010年2月末現在)。KES登録事業者全体で年間5832トンのCO2が削減されているそうです(詳しくはKES環境機構のサイトをご参照


京都弁護士会が実践していること

1、省エネルギーの取り組み

電気ガスの使用量を減らすため、冷暖房の温度管理(夏は27度、冬は22度)、不要照明の消灯、昼の会議後の照明・冷暖房の切り忘れチェック・一斉スイッチオフを行い、毎月の使用料を厳しく管理しています。
太陽光発電や、省エネ型自販機への切り換えなども行っています。

2、ゴミの減量化

弁護士会は大量の紙を消費します。メール等IT機器の利用により出来る限り紙を使用しないことのほか、紙を使用するときでも、ミスコピーの裏紙の使用や、両面印刷、ツーアップ印刷(1枚の紙に複数のページを印刷すること)などに努めています。

3、グリーン購入

グリーン購入法に基づく商品(紙、文具、蛍光灯などのオフィス用品)を購入するよう努めています。

4、啓発活動

環境に関する学習会、講演会やシンポジウムなどを定期的に実践しています。

5、パワーシフトによる電力の購入先の変更

パワーシフト(電力の購入先の変更)を検討し、電力会社選択基準を策定し、当該基準に照らして2018年1月より電力の購入先を新電力会社に変更しました。

関連情報