声明

日本政府に対し核兵器廃絶へ向けて主導的な役割を果たすことを求める会長声明(2018年9月19日)


  2017年(平成29年)7月7日、国連会議において、核兵器禁止条約(以下「本条約」という。)が賛成122、反対1、棄権1で採択された。日本政府は、会議冒頭の演説で本条約への反対を表明し、採択には参加しなかった。

  本条約は、前文において、核兵器の使用が破滅的な帰結をもたらすことを指摘するなど核兵器の非人道性を強調した上で、核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有、移転、使用、威嚇、配備など核兵器に関わるほとんど全ての活動を明確に禁止している。本条約は、核兵器の違法性を明確に宣言し、核兵器廃絶のプロセスを示すものとして、その意義は極めて大きいと高く評価できる。日本弁護士連合会も代表が会議で発言するなど本条約の採択に積極的に関与し、本条約の採択について心からの歓迎を表明している(2017年(平成29年)7月10日「『核兵器禁止条約』の採択に関する会長声明)。

  本条約の採択には、被爆者をはじめとする市民社会が大きく寄与した。このことは、「ヒバクシャ」などが核兵器の完全廃絶のために果たしている努力を認めた本条約前文に的確に示されている。核兵器のない世界の実現は、全世界の市民が希求するところと言える。

  日本は、世界で唯一、戦争で核被害を経験した国であるとともに、戦力不保持、交戦権否認という徹底した恒久平和主義を原則に掲げる平和憲法を有する国でもある。日本こそ、世界の先頭に立って、核兵器のない世界を実現するための取り組みを進める責務があるのであり、そのことが「国際社会において、名誉ある地位を占め」(憲法前文)ることにつながるのである。

  当会は、日本政府に対し核兵器廃絶へ向けて主導的な役割を果たすことを求める。そして、当会も市民社会の一員として、核兵器のない世界の実現のために全力を尽くすことを誓う。

2018年(平成30年)9月19日

京  都  弁  護  士  会

会長  浅  野  則  明


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