決議

京都弁護士会・地球温暖化防止に積極的に取り組む旨の宣言(2008年5月29日)


  「京都」は歴史都市として有名であるが、1997年(平成9年)12月には、気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)が開催され、「京都議定書」が採択された都市としても歴史に名を刻むことになった。COP3は、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出が急激に増加することで気温が上昇し、この気温上昇による気候変動が大雨・洪水あるいは干ばつを地球上の随所で発生させ、マラリアなどの伝染病の爆発的感染や食糧危機をもたらし、ひいては人類の存続を脅かすものであるとの認識を、世界共通のものとした。その成果が京都議定書であり、重要な柱として、先進国に対し、遵守義務を伴う温室効果ガス排出の削減目標を課したことが挙げられる。
  日本の温室効果ガスの排出削減目標は、2008年(平成20年)から2012年(平成24年)までの第一約束期間(5年間)で1990年(平成2年)比6パーセント削減であるが、実際にはその排出量は逆に増加しており、目標達成は危うい状況にある。2007年(平成19年)12月にインドネシアのバリ島で開催された京都議定書の特別作業部会では、先進国全体で2020年(平成32年)までに1990年(平成2年)比25パーセントから40パーセントの削減が必要との、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の指摘が確認されている。
  本年7月には、北海道洞爺湖町にて主要国首脳会議(G8サミット)が開催されるが、日本は議長国としてのリーダーシップを発揮し、また、最初の世界的取り組みである京都議定書が策定された国として、温室効果ガス排出削減について今までのような消極的態度から転換し、中・長期目標を設定すべきである。具体的には、炭素税の導入、キャップアンドトレード方式の排出権取引制度の創設など、抜本的対策を早急に取り入れる必要があり、さらに、大量生産、大量消費、大量廃棄型社会から脱却するためのビジョンを策定するなど、地球温暖化防止に向けた真摯な対応が求められる。
  当会は、2006年(平成18年)7月31日に別紙の環境宣言を採択し、全国の弁護士会に先駆けて環境マネジメントシステム(KESステップ1)を導入し、一定の成果をあげている。政府に地球温暖化防止に向けた諸施策の実施を求めると同時に、当会は社会の構成員として、また、京都議定書採択の地の会として、さらには人権擁護の実現を使命とするところから、温室効果ガスの排出削減の取り組みをなお一層強化し、地球温暖化防止のために、様々な環境問題に対し、市民の先頭に立って積極的に取り組む所存であることを、ここにあらためて宣言する。

2008年(平成20年)5月29日                

京 都 弁 護 士 会


2006年(平成18年)7月31日 京都弁護士会・環境宣言

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