これまでの人生を糧に


  私は、新63期として昨年(平成22年)12月16日に弁護士登録をした新米弁護士です。なので、弁護士としての業務などについてはおよそ語れるものではありません。
  そこで、自己紹介がわりに自分の司法試験勉強記(?)からちょっと考えてみようと思います。

  大学入学当初、私は外交官志望でした。ところが、周囲の人びとの優秀さに圧倒され、一瞬にして挫折したのです。私の生来の怠惰さもあり、私はこの挫折感から4年ほど抜け出せませんでした。そして、その間、私は恋愛(のようなもの)に振り回される生活を送っていました。学校にもろくに行かず、刹那的な生活を送っていた私を見かねて、大学5年目の春、ある知人が「ちゃんとした大学に入れる力があるんだから、一念発起して司法試験を受けろ。おまえのような人間が法律家になって、人のために働け。頑張れ。」と言ってくれたのです。この言葉が心に響き、「よし、やってやる。」と思ったことで、私は司法試験の受験生となったのです。こうして、私の受験勉強は大学5回生のときに始まりました。

  受験生となった私が、文字通り「一念発起」して受験勉強に没頭した・・・のならよかったのですが、またすぐに挫折。勉強から遠ざかり過ぎていた私は、重い腰をあげることができなかったのです。情けないことに。重い腰をあげられない自分のふがいなさにイライラしつつも、司法試験の勉強の難しさ、勉強範囲の広さ、受験生の層の厚さに圧倒され、現実逃避の日々がただひたすら続いたのでした。完全な悪循環ですね。友人には「君はいいかげんすぎるし、そのいいかげんさすら中途半端だ」など言われる始末でした。いい加減さが中途半端って・・・

そんな生活の中でも、私は、彼氏とお付き合いしてみたり、結婚しようかどうしようか思い悩んだあげく、土壇場で自分勝手に結婚をやめてしまったり・・・。
慈悲深い彼氏達やそのご家族には大変申し訳ないことをしました。そして、このような自分勝手なことを繰り返しているから、自分の人生に幸が訪れないのだと思っていました。。。
これまでのお相手は続々結婚したにもかかわらず、結局、今も私は独身なのですが、仮に結婚するにしてもしないにしても、感情のもつれが一番身にこたえるものだということは十分学習してきたような気がします。

  感情のもつれからの悩みというのは、恋愛に限られないことだとも思います。そして、法律問題だという場合でも、その奥には色々な感情のもつれが見え隠れすることも少なくないと思います。

  というわけで、寄り道しながらも進んできた私の「人生学習」を今後の仕事にいかしてゆきたい、精進しよう、と思う今日この頃です。よろしくお願いいたします。

三輪  記子(2011年7月4日記)


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