日々、刑事弁護


あんなに暑い毎日だったのに、気が付けばすっかり秋です。京都に住んでから、わたしにとって8回目の秋です。
京都で、まずはじめに秋を感じるのは、金木犀の香りです。一時は、街中のどこへ行っても金木犀が薫ります。お寺さんが多いせいでしょうか。
ちなみに、初夏を感じるのはジャスミンです。京都の町中には、結構あちこちに咲いていて、金木犀と同じく、目で見つけるより、鼻で見つける花です。
今年の金木犀は、伏見辺りでよく香りました。というのも、この10月は、瞬間的に刑事事件を10件受けている状態になり、そのうち2件が伏見方面だったので、接見に行くたびに、金木犀の香りを感じていました。
10件のうち、10月中に、1件が他の先生の私選受任で国選解任となり、1件が即決事件で終了となり、1件の一審判決言い渡しがあり、3件弁論が終わっています。どんな事件でも、接見を始めたころには、先の見通しがつかなくても、必ず判決期日がやってきます。当たり前ですが。
判決言い渡しがあって、依頼者と今後のことを話し合って、控訴審へ進む場合もあり、さようならの場合もあります。いい人生を送ってほしいなと、思うのはいつも同じことです。

ところで昨日、O弁護士のライブがありました。初めて拝見(拝聴)したのですが、「刑事弁護始めました」という歌が、とても面白かったです。あれ?「法律事務所始めました」だったでしょうか・・・悲哀と愛情にあふれた、いい歌でした。聞いてみたい方は、是非、次回のO弁護士ライブへ!

ともかく、現在でも捜査弁護を3件抱えているので、今日も明日も接見の予定があります。
接見に行くときには、もちろん接見そのものをちゃんとやろうと気合を入れていますが、接見場所ごとに、ちょっとしたお楽しみがあります。
伏見に行くときには、毎回寄るわけではないのですが、「力の湯」へ行きます。竹田駅から歩いてすぐで、露天風呂がいい感じです。併設している自然食レストランの食事もいけます。時間があまりないときは、売店のソフトクリーム程度で切り上げますが、「今日はこれで仕事終了!」という気持ちの時は、風呂上がりのビールがたまりません。
温泉つながりでは、園部の南丹署へ行ったら、園部駅から出ている無料送迎バスに乗って、るり渓温泉へ行きます。時間があまりないときは、温泉にも入らず、うどんだけ食べて帰ってきます。無料のドライブと思えば、いい気分転換になります。
食べ物では、山科署の近くの沖縄料理の店もお勧めです。山科署を出て、小野駅へ向かう方向で歩いて、名神のガードをくぐり、左へ進むと、その店があります。じっくり泡盛で食事をする時間がないときには、沖縄焼きそばがおいしいです。注文してから15分もあれば食べ終わります。単品で頼んでも、いやな顔一つされません。
他に、滋賀県の警察署の接見の場合のお楽しみもありますが、今回はこの辺で。

アクリル板越しに不安な眼をしている依頼者の力になりたいと思う毎日です。そして、終わった事件の依頼者から、久しぶりです、元気ですという手紙が来るのがうれしいです。
さあて、返事を書かなくちゃ。




村岡  美奈(2011年12月5日記)


関連情報