趣味の話


皆様、初めまして。
67期の清水と申します。

さて、ブログの順番が周ってきましたが、中々書くことが思いつきません。
本来、弁護士の仕事に関連したことを書いた方が良いのでしょうが、まだ仕事を始めて3か月。そこで、今日は趣味の話を書きたいと思います。

私は、趣味が多い方だと思っているのですが、色々な趣味を通じて感じたことがあります。それは、どの趣味にも、「ほとんどの上級者がやっているにも関わらず公にはされていない技術」があるということです。

上級者の人達が、意図的にその技術を隠しているわけではないと思うのですが、当たり前だからなのか何なのか誰も教えてくれないので(一部の本やネットには書かれていたりしますが)、意外にそこに行きつくのに時間がかかるのです。

たとえば、将棋で言うと、脳内将棋盤。
一般に、将棋と言えば、将棋盤に乗っている駒を動かして、戦うものですが、駒を動かしながら考えることは当然認められません。そこで、それぞれの棋士は、頭の中に将棋盤と駒をイメージして、先の展開を読みます。この脳内将棋盤は、大きさや、色、材質、将棋盤の数までも人それぞれのようですが、ある程度のレベルにある将棋指しは、ほぼ確実に脳内にあるはずです。しかし、私が、10年近く将棋を続けてきて、脳内将棋盤で考えるという話を実際に口にする人はほとんど見た記憶がありません。

また、野球で言えば、スクラッチ型テイクバック(ボールを投げる際に、下から上に引き上げて、腕と足のラインがCの形になるような投げ方のこと)。
私が、学生の頃は、大体どこの野球部でも、アーム型テイクバック(バッティングセンターの投球マシンのように、腕がぐるっと回って出てくる投げ方のこと)で指導がなされていたと思います。それが、いつの間にやらプロだけでなく、アマチュアの投手もほとんどがスクラッチ型テイクバックになっています。最近は、割とスクラッチ型の指導もなされているようですが(手塚一志先生の著書の影響でしょうか)、少し前までは、スクラッチ型という言葉を聞くこともほとんどなかったと思います。

さらに、勉強で言えば、アイディアを寝かせること、もその1つでしょうか。
これは「思考の整理学」で明確に書かれていましたが、一旦物事についてじっくり考えた後、しばらく考えずに期間を空け、もう1度考えてみるといいアイディアが出るというあれです。幼少期から勉強を続けている弁護士の皆さん(上級者)は、自然とこれをやっていると思いますが、中学や高校の時に誰かから教えられたというよりは、自分の体験から身に着けたという人が多いのではないでしょうか。

まだまだ一杯ありますが、こんな感じで、どの世界にも、外から見ていたり、初心者のうちには気づかない技術というものがあります。そういう技術に気付いたり、身に着けることも、趣味の楽しさの一つなんでしょうね。皆さんの趣味にもそういう話があれば、是非お聞かせください。

趣味ではありませんが、弁護士の仕事にも、そういう技術のようなものが存在するんでしょうか。仕事の楽しみの1つとして、隠れた技術の発見にも励んでいきたいと思います。

それでは最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

清水  大介(2015年5月18日記)




関連情報