法教育委員会

次世代を担う子どもたちを始めとした京都府民・市民の皆さんに、法に接し、物事をいろいろな角度から考える法的思考力を身につけていただくことを目的とした委員会です。出張授業、高校生模擬裁判の支援、ジュニアロースクール、府市民講座など、府や市、学校等と連携をとりながら、様々な活動を行っています。

出前授業について
出前授業とは
京都弁護士会所属の弁護士が学校に出張し、生徒に法教育の授業を行う取り組みです。

たとえば・・・

「身近な権利の衝突-1」 (※過去に実施した授業より抜粋)
●獲得目標
自分の権利が、他人の権利と衝突した場合、自分がとるべき行動を、自ら判断できる思考力を身につける。

●授業内容
文太君が、ブログでA君がB君をいじめていることを書いたところ、B君は学校を欠席。
A君とB君と文太君、それぞれの権利とその衝突を考える。

●生徒の感想(一部抜粋)

『相手の権利を尊重しながらも、自分の権利をゼロにしてはいけないということを学べました。弁護士の方から直接「人権」についてのことを教えてもらい、とても貴重な経験になりました。』
『人にはたくさんの権利があって、人権はとても大切だなと思いました。今回は、三つの人権が衝突するという少し難しい内容でしたが、・・・相手の人権をしっかりと知った上で、自分はどうしたらいいのかを考えてから行動したらいいなと思いました。』
『公民の授業を受けたことがないのにとても分かりやすかった。ストーリーを通して分かりやすく説明をしていただいたのでとても興味を持てた。弁護士の先生に教えてもらったので、普段の授業では味わえないものがあった。みんなたくさんの権利を持っているということが分かった。また、頻繁に質問されたりして授業から目を離せない状況を作られていたので、授業にのめり込むようだった。』

高校生模擬裁判選手権について
高校生模擬裁選手権とは

高校生模擬裁判選手権とは、1つの事件を素材にして、法律実務家の支援を受けながら、参加各校が、検察チーム・弁護チームを組織し、高校生自身の発想で争点を見つけ出し、整理し、模擬裁判を行う大会です。模擬裁判を通じて、物事のとらえ方やそれを表現する方法を学び、多面的な思考を育てるとともに、刑事手続の意味や刑事裁判の原則を理解することをねらいとしています。
日本弁護士連合会主催で、全国の各地で開催されており、京都府下の高校は関西大会に出場してきました。
京都弁護士会法教育委員会は、京都府下の各校に支援弁護士を派遣し、様々な角度からの支援を行っております。
大会当日は大阪地方裁判所の法廷を使用し、プロ顔負けとも言えるほどの白熱した法廷が繰り広げられます。

京都弁護士会ジュニアロースクールについて
ジュニアロースクールとは

ジュニア・ロースクールとは、中学生又は高校生を対象に希望者を募って、半日から場合によっては数日間で行う、法教育イベントです。
出前授業とは異なり、学校の枠や時間の枠にとらわれず、充実した参加型の授業を行えることが特徴です。様々な立場・角度から物事を捉える法的思考や、他者との利益調整の方法などを、能動的に考えることを体験してもらうことが目的です。
近年、各地の弁護士会で、模擬裁判、契約交渉、条例作成等、様々な内容のジュニアロースクールを開催されていますが、当会でも平成24年から実施をスタートしました。法教育委員が趣向をこらした内容で、毎年好評を頂いております

府市民講座について
京都弁護士会では、京都府民・市民の方々を対象に、裁判や法律をより身近に触れて頂ける機会を設けています。具体的な活動は下記の2つです。

1.府市民法律小教室
弁護士が、法律の基本問題をわかりやすく解説する無料の講演です。
連続講義で、各回異なるテーマを受講していただきます。回を追うごとに受講される方の一体感が増す中で、知見を深めていただいています。

2.法廷傍聴
事前に弁護士がパンフレット等を使用して、裁判制度、地方裁判所の裁判例の概要やポイントなどを解説した上で,裁判を傍聴していただき、その後に、傍聴した事件についての解説や質疑応答が行われます。参加費は無料です。

今年度も企画を用意しています。参加をご希望の方、さらに詳しくお知りになりたい方は、京都弁護士会法教育委員会担当事務局(075-231-2378)までお問い合わせ下さい。